マルコメ本社工場に潜入! 業界トップランナーの真髄に迫る vol.11【マルコメ様】
2026.03.27
わたしの信州推しグルメ

マルコメ本社工場に潜入! 業界トップランナーの真髄に迫る vol.11【マルコメ様】

こんにちは!サンプロ広報のヤマダです。
前回の記事では、マルコメ様が描く「発酵食品の未来」や、170年の歴史の中で大切にされてきた想いについてお話を伺いました。
▶前編はこちら!
続くvol.11では、ついにその「おいしさ」が実際に生み出される現場、マルコメ本社工場へと潜入!
圧倒的なスケールを誇る巨大な自動化設備と糀の世界。業界のトップランナーであり続けるマルコメ様の真髄を徹底レポートいたします。

 

■「国内最大級の巨大設備」と「繊細な技術」これがトップシェアの理由!

ヤマダ
ヤマダ
さて、ここからは特別に見せていただいた工場内部のレポートです!ここは本社工場敷地内にある第三工場。外から見ると、窓のない大きなビルがいくつも並んでいます。
「なんで窓がないんだろう?」と不思議に思いますよね。実はあのビルの中で人が働いている訳ではなく、巨大な熟成タンクが何本も刺さっている状態なんです。人が作業するのは最上階の投入口と下の取り出し口だけなので、途中の階には窓がいらないんですよ。
須田さん
須田さん

 

■規格外のスケール!直径16mの「糀マシン」
ヤマダ
ヤマダ
まずご案内いただいたのは、味噌づくりの心臓部とも言える「糀(こうじ)」を作る糀室が見える部屋です

 

これが「円盤型製麹(せいきく)装置」です。直径は16メートルあって、国内最大級の大きさです。 ここでお米に花を咲かせるようにこうじ菌を育てています。この円盤1基で一度に約33〜34トンの糀が作れるのですが、これが全部で6基あります。
須田さん
須田さん
16メートルってどれくらい???
💡ボウリングのレーン 💡おとなのマッコウクジラ
ヤマダ
ヤマダ
こうじ菌は生き物なので、温度約35度、湿度90~100%という環境で、48時間かけて育てます。 巨大な羽根が回って「手入れ(撹拌)」を行い、温度を均一に保ちます。これを3基ずつ組みにしてフル稼働させて、1日に約100トンもの糀を作っているんです
須田さん
須田さん
ヤマダ
ヤマダ
1日100トン! 想像がつかない量です。昔ながらの手作業とは桁が違いますね。
そうですね。これだけの量を人の手でやるのは不可能です。 実は、味噌業界で年間生産量が5万トンを超えているのは数社しかありません。3万トンを超えると既存の設備の延長では無理が出てくるんです。マルコメが年間約11万トンという圧倒的な量を生産できるのは、この巨大な自動化設備を独自に導入し、運用してきたからなんです

 

■味のブレを許さない、120トンの巨大タンク

続いて見せていただいたのは、熟成タンクの上部の様子。

これはビルの3階層(2階〜6階相当)を貫いている巨大なタンクで、一度に120トンのお味噌を仕込むことができます。 通常、原料の大豆やお米は、産地や収穫された年によって水分量や硬さなどの品質が微妙に異なります
須田さん
須田さん
ヤマダ
ヤマダ
農作物ですから、当然バラつきは出ますよね
でも、出来上がったお味噌の味が毎回違ったら困りますよね? そこで重要になるのが、マルコメの「調整技術」です
須田さん
須田さん
💡ここがミソ
過去の膨大なデータをもとに、蒸す温度や時間、圧力などのパラメーターを微調整して、原料がどうあろうと、最終的にピタリと「いつものマルコメの味」に着地させる。 この「再現性」と「安定供給力」こそが、マルコメさんが業界トップシェアを走り続ける最大の理由!

 

■秒速の職人技! 「液みそ」の高速充填ライン


圧巻だったのは、マルコメの主力商品の一つ「液みそ」の充填ライン。 1分間に約140本というスピードでボトルが流れ、1日に約4万5000本もの製品が作られています。これだけの生産量を、実質1.5人ほどで管理しているというから驚きです。
ラインの奥には、試験管のような形をした樹脂(プリフォーム)を膨らませて、ペットボトルを成形する機械が見えました。なんとマルコメさんでは、ボトルまでこの工場内で自作しているのです。 なぜ、わざわざボトルから作るのか? そこには、開発当初の「ある誤算」と、それをリカバリーした企業の柔軟性がありました。

実は2009年の発売当初、液みそは『味噌を溶くのが面倒な若い女性』をターゲットにしていたんです。だからCMにも若いタレントさんを起用していました。 ところが、実際に蓋を開けてユーザー調査をしてみたら、一番使っていたのは高齢者の方々でした。
「力が弱くなって味噌をすくうのが大変」「少量だけ作りたい」という高齢者のニーズに、液みその利便性が刺さっていたのです。しかし、当時のボトルは円筒形で550g入り。高齢者には「重くて、振って混ぜるのが大変」という課題がありました。
須田さん
須田さん
ヤマダ
ヤマダ
液みそを美味しく食べるには、使う前にしっかり振ることが大切ですもんね。確かに、重いボトルを振ることはお年寄りには重労働だったかもしれません
そこですぐに方針転換しました。お年寄りでも使いやすいように、中身を430gに減らして軽くし、さらに真ん中に「くびれ」をつけて、握りやすく、振りやすい形に改良したんです。
須田さん
須田さん

ヤマダ
ヤマダ
市場調査で得た「お客様の生の声」を素早く反映し、形にする。 あのボトルの「くびれ」には、徹底したユーザー視点が生んだマルコメさんの誠実さと、お客様への優しさが詰まっているんですね✨
お客様から届く声で、一番嬉しいのは『おいしかった』よりも『ありがとう』なんです
須田さん
須田さん
💡ここがミソ
例えば、減塩みそ。「塩分を気にせず、毎日お味噌汁が飲めるようになりました。作ってくれてありがとう」。 そんな感謝の言葉が届く時こそ、開発者冥利に尽きる瞬間なのだそうです

そして、X線検査や重量チェック、ラベルの印字検査など、何重ものカメラとセンサーを通って、最後はロボットが箱詰めします。

 

■微生物への感謝。「水」をきれいにして川へ返す
ヤマダ
ヤマダ
工場の外に見える茶色いプールのような設備が気になります

これは工場の排水処理施設です。お味噌を作るには大量の水を使います。マルコメでは1日に約1200トンの水を使いますが、使い終わった水はそのまま流しません。 メタン発酵菌や活性汚泥法を使って、地下にある巨大なプール(合計8000トン規模)で1週間以上かけてきれいにしてから目の前の裾花川に戻しているんです
須田さん
須田さん
ヤマダ
ヤマダ
環境への配慮も徹底されているんですね。
お味噌を作るのも微生物、水をきれいにするのも微生物なんです。どちらも生き物の力を借りて、私たちは仕事をさせてもらっている。もし排水処理の微生物が弱ってしまったら、工場自体を止めなければなりません。だからこそ、24時間体制で非常に気を遣っています。
須田さん
須田さん

 

■色はなぜ変わる? お味噌の「科学」と「選び方」

工場見学の最後は、お待ちかねの「味噌の食べ比べ」です!机の上には熟成期間の異なるお味噌がずらりと並び、その変化を五感で体験させていただきました。

【「0ヶ月」のお味噌は……しょっぱいだけ!?】

ここに並んでいるのは、仕込んだばかりの「0ヶ月」から、半月、2ヶ月、4ヶ月、6ヶ月と熟成させたお味噌です。 「0ヶ月」から順番に、スプーンで触った感じ、色、香り、味の4つのポイントに注意しながら食べてみてくださいね
須田さん
須田さん
ヤマダ
ヤマダ
(0ヶ月パクリ)……!?しょっぱい! お味噌の香りがしなくて、塩味の大豆ペーストって感じです。 ポソポソしています
▼熟成0ヶ月のお味噌

ヤマダ
ヤマダ
熟成期間が長いほど、触った感じはなめらかに、色は濃く、香りが豊かになって、味もコクが出ているように感じます。
実はこれ、中に入っている塩の量は全く同じなんです。
須田さん
須田さん
ヤマダ
ヤマダ
ええっ、同じ塩分量なんですか? 全然違う味に感じます。
それが「糀(こうじ)の魔法」です。お味噌の甘みや旨味は、塩の量ではなく「大豆に対して、米糀をどれだけ多く入れるか(糀歩合)」で決まります
須田さん
須田さん
▼種麹(糀を作るために必要なコウジカビの胞子)

💡ここがミソ

・糀が多い(甘口): こうじ菌の酵素がお米のデンプンを分解して、たくさんの「糖(甘み)」を作るので、塩味が包み込まれて甘く感じます

・糀が少ない(辛口):糖による甘みが少ない分、塩味や大豆の旨味がダイレクトに伝わります

そして色は「熟成期間」の長さで変わります(メイラード反応)。熟成が長いほど色が濃くなりますが、塩分が増えるわけではありません。 だから、「色が濃くても、糀たっぷりの超甘口」もあれば、「色が白くても、塩味が強い辛口」もあるんですよ。
須田さん
須田さん
ヤマダ
ヤマダ
なるほど…! 「色が濃い=しょっぱい」と思い込んでいました。お味噌の甘口辛口はスーパーではどのように見分ければいいのでしょうか?
見た目の色だけでは判断できないので、パッケージの裏にある「原材料名」をチェックしましょう。原材料名の書き方は「多く使っている順に書く」というルールがあります。ここを見れば一発で分かりますよ!
💡ここがミソ
【成分表示の順番】

• 【甘口】のお味噌:原材料名が「米、大豆、食塩……」の順。(大豆よりお米が先にきている=糀たっぷり=甘い!)

•【辛口】のお味噌 :原材料名が「大豆、米、食塩……」の順。(お米より大豆が先にきている=塩味がしっかり!)

ヤマダ
ヤマダ
「米」が先頭に来ていれば甘口なんですね。これならすぐに覚えられます!

 

■冷蔵庫にはお味噌を「2種類」置くのがおすすめ!
ヤマダ
ヤマダ
色の違いで使い分けた方がよいのでしょうか?
実は、具材との「相性」で使い分けるのがポイントです。お味噌の色は大きく分けて赤味噌・白味噌に分けられます。 ご家庭の冷蔵庫には、キャラクターの違うお味噌を2種類置いてみてください!
須田さん
須田さん

▼白味噌
【特徴】熟成期間が短く、香りも味も「さっぱり、すっきり」しています
【おすすめの具材】豆腐、野菜など
→あっさりした具材の繊細な風味を邪魔せず、優しい味わいに仕上がります。

▼赤味噌
【特徴】熟成期間が長く、コクがあり濃厚なのが特徴です
【おすすめの具材】シジミ、アサリなどの貝類
→魚介類特有の生臭さを、濃厚な味噌の香りが消してくれるため、美味しく仕上がります。

一番のおすすめは「その日の気分で2つの味噌を混ぜて合わせ味噌にする」ことです。料理の幅も広がり、味噌の魅力をより楽しむことができますよ
須田さん
須田さん
ヤマダ
ヤマダ
なるほど! 「豆腐の日は白」「シジミの日は赤」と使い分けたり、ブレンドしたり。 お味噌が2つあるだけで、毎日の料理に変化が出て楽しくなりそうです!

 

■須田さん直伝!マルコメ「推しグルメ」
ヤマダ
ヤマダ
それでは、恒例の質問です!お味噌のスペシャリスト、須田さんの「推しグルメ」を教えてください!
私の推しは、ズバリ「プラス糀 生みそ 糀美人(こうじびじん)」です。
これ、実は私の自宅でも定番なんです。私は毎日、朝と昼に必ずお味噌汁を飲むんですが、減塩タイプではなく、このしっかり味のある「糀美人」を使っています

▼どんなお味噌?
2012年の「塩糀ブーム」をきっかけに、「お味噌も糀たっぷりにしたら美味しいのでは?」という発想から生まれた商品です。 最大の特徴は、大豆に対するお米の比率(糀歩合)が「24割(2.4倍)」もあること。一般的なお味噌よりも圧倒的に糀の量が多く、お米由来の濃厚な甘みとまろやかさが楽しめます。

▼ここがすごい!
実は、糀の量が多いお味噌は、発酵・熟成の管理が非常に難しく、作るのが大変な商品なのだそうです。 しかし、マルコメ様は長年の技術でこれを量産化することに成功。発売以来、「甘口のお味噌が好き」という層に支持され、今や『料亭の味』と並ぶトップ3の売れ筋商品に成長しました。

▼須田さん直伝! おすすめの食べ方
💡「出汁」はいらない美味しさ!?
糀の旨味が濃厚なので、キノコや貝類など、具材から良いお出汁が出るものなら、わざわざ出汁を取らなくても十分美味しく仕上がります。

💡そのまま楽しむ
塩辛さがなくマイルドなので、きゅうりや野菜スティックにそのままディップして食べるのも最高です。

 

【取材後記】「美味しい」の先にある「幸せ」をつくる

今回の取材を通じて、巨大な工場のスケールに圧倒されながらも、その根底にあったのは「発酵食品への探求心」と「お客様とのつながり」でした。
国内最大級の設備で大量生産を行いながらも、最後は「美味しかった」という声よりも「ありがとう」という言葉が一番嬉しいと語る須田さん。その言葉に、マルコメ様が目指しているものが単なる「食品の製造」ではなく、その先にある「健やかで幸せな暮らし」そのものであると強く感じました。
私たちサンプロも「信州の暮らしをデザインする」をスローガンに掲げ、住生活事業を通じてお客様の人生を豊かにすることを目指しています。 「提供するものは違っても、その先にある『お客様の幸せな日常』を見つめている点は同じですね」
須田さんと交わしたその言葉が、とても温かく胸に響きました。170年の歴史と革新が詰まったマルコメのお味噌。
今日の食卓には、ぜひご家族の好みに合わせた「推し味噌」で作る、温かいお味噌汁を並べてみてはいかがでしょうか。きっと、心も体もほっとする「信州の幸せ」が広がるはずです。


 

【番外編】取材で見つけたヤマダの推しグルメ①「発酵育ちの米糀ミルク」


▼どんなミルク?
原材料はシンプルに「お米と糀」。 豆乳やアーモンドミルクとは違い、お米由来なのでアレルゲンフリー(乳・大豆不使用)なのが最大の特徴です。大豆アレルギーのお子様や、豆乳の風味が苦手な方でも安心して飲める、体に優しい植物性ミルク。

▼ここがすごい!
砂糖は一切使っていないのに、驚くほど甘いんです。 これはこうじ菌の酵素がお米のデンプンを分解する「糖化」という働きによって、自然な甘みが引き出されているから。さらに、このミルクには「エルゴチオネイン」という希少なアミノ酸の一種が含まれています。これは抗酸化作用が強く、老化防止(アンチエイジング)の効果も期待できるそうで、まさに「飲む美容液」のようなミルクなんです。

▼おすすめの飲み方
一般的なライスミルクは味が淡白なことが多いですが、これは糀由来のコクと旨味があり、ほんのりとした甘さで満足感があります。

▼そのまま飲むのがおすすめ
朝食のお供や、お風呂上がりの一杯として、ストレートで飲むのがおすすめです!

 

【番外編】取材で見つけたヤマダの推しグルメ② カフェでしか会えない?「KOJI BARISTA EDITION」

▼どんなミルク?
名前の通り、バリスタ(コーヒーのプロ)のために開発された、カフェ専用の植物性ミルクです。 原材料は「お米と糀」。豆乳やアーモンドミルクとは違い、お米由来なのでアレルゲンフリーなのが最大の特徴。牛乳や大豆アレルギーの方でも安心してカフェラテを楽しめます。

▼ここがすごい!
通常、お米のミルク(ライスミルク)はサラサラしていて泡立ちにくいのですが、この商品は「ラテアートが描けるほどのクリーミーな泡立ち(フォーミング)」を実現するために設計されています。さらに、通常の「米糀ミルク」よりもあえて甘みを強く引き出している(※砂糖不使用!)ため、コーヒーの苦味に負けないコクと甘さが楽しめます。
基本的にはカフェ向けの業務用商品のため、一般で買えるのはこの直売所などごく一部に限られるレアな一品です。

▼おすすめの飲み方
「砂糖いらず」の絶品エスプレッソラテや濃いめのコーヒーに混ぜるだけ。糀の酵素が引き出した自然な甘みがあるので、お砂糖を入れなくても、とびきり美味しい「米糀ラテ」が完成します。

☆カフェ経営者の方にも!☆
「アレルギー対応メニュー」として導入するカフェも増えているそうです。もしカフェを経営されている方がいらっしゃいましたら、ぜひチェックしてみてください!

▼マルコメ公式オンラインショップ
https://www.marukome-shop.jp/shop/default.aspx

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