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慶應義塾大学 伊香賀名誉教授 講演 断熱リフォームの効果【女性と子どもの健康篇】

2025.02.24

こんにちは!サンプロ広報の小淵です。

サンプロでは「2050 STNDARD HOUSE PROJECT」という2050年のカーボンニュートラル実現に向けて標準となる住宅を考え、情報共有することを目的としたプロジェクトに参画しております。

2025年初めての1月の発表では、住環境 × 健康の研究をされている慶應義塾大学の伊香賀名誉教授『断熱が健康に与える研究結果』の講演をしていただきました。

伊香賀先生のお話では「断熱すると暖かくなり、快適に健康的に暮らせる」という事実を、興味深いの研究結果と共にお話していただきました!
第1弾の【健康寿命篇】はご覧いただけましたでしょうか。第2弾では女性と子どもの健康に注目していきます!

今回も伊香賀先生のお話を サンプロの冷暖革命メンバー、底冷博士&レイ&ダンと一緒にご紹介いたします。

【講演していただいた方】

 

【ブログの案内人】サンプロ冷暖革命CMでおなじみのメンバー

 

 

生理痛を緩和する! 足元温度の重要性
月経前症候群(PMS)に悩む女性は多いわ。対策として、痛み止めの薬を飲んだり身体を温めたりしたりするわね。実は住宅を断熱するとPMSの症状緩和に効果があると実証されたの!
夏野レイ
夏野レイ
月経前症候群(PMS)とは・・・
月経の前に現れるこころとからだの不調のこと。さまざまな症状が月経前に3~10日間くらい続き、月経が始まると自然に軽快・消失する。日本人女性の70~80%が月経前に何らかの不調を自覚しており、5%は重い月経前症候群で日常生活に困難を感じている。
1⃣こころの症状
情緒が不安定、イライラする、気分が落ち込む(抑うつ)、不安、不眠・眠気(睡眠障害)、集中力が低下する
2⃣からだの症状
のぼせ、偏食や過食、めまい、からだがだるい(倦怠感)、お腹・頭・腰が痛い、むくみ、お腹や乳房が張る、便秘
引用元:公益社団法人 日本産婦人科学会

 

伊香賀先生の研究により、床近傍温度を18℃以上にし、非居室の温度差も少なくすることで月経前症候群の症状を抑えることができると判明しました。

底冷博士
底冷博士
足元の温度を18℃以上&非居室の温度も18℃以上にし屋間の温度差を少なくしたことで、月経前症候群の症状になる人が3割減少したのじゃ。

 

さらに、冷え性の方は辛い【肩こり・腰痛・手足の冷え】についても驚きの研究結果を見せていただきました。

左)床の近くの温度が18℃未満・非居室の温度も18℃未満
真ん中)床の近くの温度が18℃以上・非居室の温度は18℃未満
右)床の近くの温度が18℃以上・非居室の温度も18℃以上

床近くの温度を18℃以上にし、非居室との気温差がない家は、そうでない家と比べて7割も肩こり・腰痛・冷え性の症状を抑えることができたのです!

自分がいる部屋を居室、いない部屋を非居室といいますが、非居室の温度がなぜ重要なのでしょうか。
部屋ごとで温度差がある場合、気温差の激しい場所を何度も行き来すると、体温を維持するために血圧が頻繁に上がったり下がったりを繰り返します。こうした急激な血圧の変動によって心臓に負担がかかり、脳卒中や心筋梗塞につながってしまうと考えられています。

寒い廊下や脱衣室がある家って多いけど、体には大きな負担がかかっているんだ。
冬場ダン
冬場ダン
いつもいる部屋だけ暖かくすれば良いってものではないのよ
夏野レイ
夏野レイ

 

子どもの疾病には住宅の温度・湿度が関係している

子どもは風の子といいますが、健康的な温熱環境の方が元気に過ごせるというデータを教えていただきました!

子どもの疾病率には、住宅の温熱環境が影響します。
以下のグラフをご覧ください↓
18℃以上の家に住んでいると風邪になる子供が36%、病欠が24%減ったのです

底冷博士
底冷博士
家の温度が低い子どもは、風邪にかかりやすいのじゃ💧

さらに、住宅で考慮するべきなのは調湿【湿度コントロール】です。

湿度によって中耳炎のなりやすさが変わります!


最も中耳炎になりにくいのは、湿度が40~60%のときです。なんと湿度が60%以上では約4倍かかりやすくなるのです。

湿度30%未満では3.1倍かかりやすく、低ければ良いというわけでもないことから湿度のコントロールが求められます。

最近のお家は断熱性能が高いため、結露しないように気密性が高く、乾燥しやすいお家が多いよ!調湿のために加湿器を有効活用しよう!
冬場ダン
冬場ダン

 

 

床近傍室温を18℃以上になる断熱等級とは

足元の温度が重要であると述べてきました。一体どのくらい断熱すれば床付近の温度を18℃以上にできるのでしょうか。

 


上記のグラフ(箱ひげ図)を見ていただくと、断熱等級5で床近傍の平均温度が18℃を超えます。

底冷博士
底冷博士
足元温度を18℃以上にするためには、断熱等級5以上にするとよいぞ!
それ以外にも、全館空調やパッシブ設計、建材の種類など様々な工夫をすることで快適な暮らしを実現できるわ!予算と相談しながら、リフォームを検討しましょう!
夏野レイ
夏野レイ

 

断熱リフォームにご興味のある方は下記のリンクからお問い合わせください。

サンプロリフォーム公式HP
冷暖革命HP

伊香賀先生、貴重なお話をありがとうございました!