2020.08.31
こんにちは! サンプロ広報部デザイナーのムラマツヨウヘイです。 |
「つくる人のつくる人によるつくる人のための話」今回はvol.01 設計士 片桐憲之の後編をお届けします。
後編では設計士片桐が手掛けた「T様邸」についてお話をさせていただきます。
※前編はこちら
それでは本編をどうぞ!
さて、ここから後半です。よろしくお願いします。 |
これ、ブログの記事にしては重すぎない?笑 |
記念すべき初回ですから大目に見てください笑 後半は片桐さんが手がけた「T様邸」についてお話をお聞かせください。 |
どうしてT様邸を選んだの? |
かっこいいからです! |
こちらのT様邸ですが、まず大きな特徴として「平屋に見えない平屋」というところだと思いますが、 二階建てに見える部分は吹き抜けなんですよね この吹き抜けにはどういった意味があるのでしょうか? |
T様邸は大きな平屋で部屋数も多く、外壁面から遠い部屋や中央に位置する場所に光が入りにくくなってしまうんですよ LDKに吹き抜けを構えることによって、暗くなってしまう場所にも採光を図っています |
なるほど、ダイナミックな吹き抜けにもしっかりとした理由があるんですね |
とにかくT様邸は外観が美しいと感じます 特に白壁とレッドシダーの板張りのコントラストが印象的ですが、 この配置の比率などは計算でデザインされたのでしょうか? |
感覚ですな! |
(天才か?) |
恐らく計測すれば黄金比に当てはめられたりすると思います 計算でつくる設計士と感覚でつくる設計士に分かれるけど、僕は後者ですね 今まで見てきた素晴らしいデザインを信じて、自分なりの解釈で設計を行っています |
ではこの板張り以外も感覚でデザインされているわけですね |
そうだね、例えば三つ連なった窓から離れたこの窓はなぜ同じサイズにしなかったのかわかる? |
視覚のリズムですかね? 同じサイズにしてしまうと偶数になってしまうのでリズムが悪くなってしまう |
その通り。あとは余白の美だね これらも感覚なんだけど、結局はデザインの理論や人間工学を知った上での感覚だからね |
根拠がある「美」というわけですね |
内観も明るい色で統一された素敵なデザインだと思います。 グレーの畳をあしらったモダンな和室がLDKに面していますが、 どういった用途を想像してここに配置されたのですか? |
昔の住宅では、和室は客間として利用されることが多かった。 今でも客間として利用するんだけど、それだけではなくて、 お子さんの遊び場であったり、リビングを広く使うためにあったり… だからLDKに面していますね。 |
なるほど、それが現代における和室の在り方なんですね |
こちらの中庭もT様邸の特徴だと思いますが、 なぜここに配置したのでしょうか? |
これもLDKの吹き抜けと同じ理由ですよ 家の中央に光を採りこむためです あとは家族の集まる場所にするためでもあります。 |
なるほど、だから窓を三方向に設置しているわけですね |
こちらの子ども部屋は天井の梁が素敵だなと思いました この化粧梁を採用した理由などございますか? |
これはね、自然素材に触れる機会を与えたかったんだよね お子さんはこの部屋と共に成長していきますからね 箱のような味気ない部屋にはしたくなかったんですよ |
わぁ、良い話…素敵です やはりそういった意味のあるデザインには説得力がありますね |
なんだかんだで1時間半経過しました |
大丈夫?これちゃんと記事になる?? |
任せてください ばっちりとマジメな記事にしてみせます |
…よろしくね |
T様邸、とても素敵なデザインがあふれていました デザインとは基本的に「問題解決」だと思っています T様邸では”平屋の工夫”がそれにあたりますかね? |
そうですね 大きな規模の平屋にどれだけ暗い部分を減らせるか 気持ちのいい光を採り入れられるか その問題解決に努めました |
“かっこいい見た目にするということではなく、ユーザーにとって本当に必要なもの・心に響くものをつくる” 私が日々行っているグラフィックデザインとも共通する部分だと思いました。 |
「家をつくる」のではなく「暮らしをつくる」 そういった考えのもと、これからも設計を行っていきます |
綺麗に締まりましたね 本日はありがとうございました! |
以上、「つくる人の、つくる人による、つくる人のための話」記念すべき第一回 設計士 片桐憲之をお送りしました。
この会話の中でデザインの本質を見つけ出していただければとても喜ばしいことです。
ではまた次回!次は誰にしようかなー
今回のつくる人「片桐憲之」が気になる方はこちら!
SUNPRO 建築設計 一級建築士事務所 HP
ムラマツヨウヘイ