伝統と未来の原点で、一期一会の食と出会う。vol.2【ヒカリヤ ニシ様】
2025.01.27
わたしの信州推しグルメ
vol.2 特別な日にはヒカリヤニシのフレンチコースを

伝統と未来の原点で、一期一会の食と出会う。vol.2【ヒカリヤ ニシ様】

こんにちは。小淵です。
信州で特別な日の食事を愉しむとしたら、皆さんはどこのレストランに行きますか?

サンプロ2025年カレンダーの1月ではSHG(信州ハレの日グルメ)をご紹介しております。
サンプロスタッフおススメの新年に食べたいごちそうを掲載しております。

その中で、今回訪れたお店は「ヒカリヤ ニシ」様。
ヒカリヤさんは松本市に異なるコンセプトで3店舗を展開しています。

■ヒカリヤ ヒガシ: 松本を代表する日本料理店。伝統的な和食を楽しめます。
■ヒカリヤ ニシ: 漆喰の蔵を改装したフレンチレストランで、マクロビオティックをベースにしたナチュレフレンチを楽しめます。
■ビストロ ヒカリヤ: イオンモール松本内に位置するカジュアルなビストロで、ヒカリヤの味を手軽に楽しめる店舗。

今回は地域に寄り添いながら豊かな食文化を創造するヒカリヤ ニシさんを取材しました。
歴史的建造物の保存と活用、地域に根差した事業展開など、これからの時代における衣食住の在り方についてお聞きしました。

 

【今回お話を伺った素敵な信州人】

(写真右)田邉真宏さま  ヒカリヤ ニシ 統括総料理長

(写真左)栗原政志さま  ヒカリヤ ニシ支配人 / (一社)日本ソムリエ協会認定ソムリエ

 

歴史的建造物「光屋」を原点に

旧善光寺街道に面した道路に並ぶヒカリヤニシとヒカリヤヒガシ。今から約140年前の1887年(明治20年)に名門商家「平林家」によって建てられ、「光屋(ひかるや)」と呼ばれていました。蔵屋敷の母屋であった『ヒガシ』と『旧文庫蔵』は、現在は国の登録有形文化財にも指定されています。

↑左からヒカリヤヒガシ、ヒカリヤニシ

 

「光屋(ひかるや)」は、一時は取り壊しの危機に瀕していました。しかし、「松本の歴史が薫る蔵造りを後世に伝えたい。博物館としてではなく、常に人が集うそんな場所として建物を生き返らせたい」という熱い想いを光屋の前オーナーに熱弁。

そうして大規模なリノベーションが施され、「レストラン ヒカリヤ」として新たに生まれ変わったのです。

ヒカリヤニシは米蔵をリノベーションした建物

 

平林家が所有していた際の屋号は「光屋(ひかるや)」。その面影を現在でもご覧いただけます。
栗原さん
栗原さん


↑現在でもヒカリヤ敷地内の蔵に「光」の文字が見ることができる

松本といえば「セイジ・オザワ 松本フェスティバル」で知られる音楽の街であり、数々の芸術家を魅了してきた文化都市

オブチ
オブチ
芸術の街の歴史ある建物で、文化を感じながら食事ができるというのは、とても素敵な贅沢ですね。
私たちの役割は、建物を作ってくれる方、修復してくれる方、農家さんたちなど地域の方々に支えていただきながら、素晴らしい建物を次世代に残していくことだと考えております。
田邉さん
田邉さん

 

地域に愛され、自慢される店を目指して

シェフの田邉さんがフランスで修業していた時、フランスの人が誇りを持って地元のレストランを旅行者に紹介している姿を見かけてとても感銘を受けたそう。ヒカリヤニシも地域や地元の人に自信を持って紹介していただけるようなレストランにしたいと思ったそうです。
ヒカリヤニシのお料理のコンセプトは「フランス料理の技法に則りながら、地元長野の食文化に根付いているもの」

毎週月曜日にヒカリヤ前でマルシェを開催しているのですが、私たちもそこで新鮮な野菜を購入し、料理に使っています。もう10年以上になります。
田邉さん
田邉さん
オブチ
オブチ
ヒカリヤの食は、食材と一期一会で出会って作られる奇跡の味なのですね。

特別な日は規格化されたものではなく、オートクチュールなものが良い。
ヒカリヤでは偶然出会った地元の食材も、シェフが最大限魅力を引き出してくれる、ここだけの体験をすることができます。

さらに、サービスのスタッフはお料理のお届けの時にこんなこだわりを持っていられるようです。

『これは牛肉です』『これは赤ワインです』と言うだけでは魅力は伝わらないし、お客様にとって関心のない長い説明では料理は冷めてしまう。ワインなら醸造長の想い、野菜なら作り手の背景など、お料理にストーリー性を持たせてご説明しております。目に見えない部分をお伝えすることでより深い経験をしていただきたいのです。
栗原さん
栗原さん

 

創造の原点を忘れず、時代と共に進化する

田邉さんは野菜の料理を得意としており、ヒカリヤニシのフランス料理でも野菜を主役に取り入れています。「フランス料理といえば肉!」という人も多かったそうですが、田邉さんは「信州に来たからには信州の味を食べてほしい」と、野菜主役のフランス料理でヒカリヤニシの味を作ってきました。

20年前のフランス料理の主流は、7・8品のコースで、味も濃く量も多かったんです。塩味が強いとお腹いっぱいになりやすいですからね。
しかし最近のコースでは時代に合わせて14品程提供することもあります。一品あたりの量を抑えることで、より多彩で繊細な味わいを追求しています。
田邉さん
田邉さん

さらに、ただお腹を満たすだけではなく、お客様に合わせて、付け合わせやソース、料理の盛り付け方など、細部に至るまで心配りと工夫を施しております。
さらに、夜のメニューでは、信州の伝統的な食材である鯉が登場します。地域の食文化に根付いた鯉を、フレンチの技法でアレンジし、独創的な一皿として提供しています。

オブチ
オブチ
ドリンクの提供方法についても、様々な挑戦をされているとか。
以前はフランスワインが当たり前でしたが、今は信州ワインだけでペアリングをしています。また、最近はお酒を飲まれない方も多いので、地元の植物を使った発酵ドリンクも提供しているんです
栗原さん
栗原さん
オブチ
オブチ
地元の植物というと、具体的にはどのようなものを?
お店の周りの木になった実をウォッカ漬けにしたり、草花を採取して蜂蜜漬けにして発酵させたり。地域の自然をそのまま活かしたドリンクができあがるんです。
栗原さん
栗原さん

ヒカリヤニシでは庭の草木から発酵させて作ったドリンクをウェルカムドリンクとして提供しています。この日は「白樺」のドリンクを頂きました。舌触りがびっくりするほど清々しく、後からじんわりと酸味を感じます。全ての味がはかなくすっと消える様子がとても上品です。

 

社会問題に取り組み、未来をつくるレストランに

世界中から注目される観光地として、松本市を訪れる外国人観光客も増加しています。  最近のお客様は『ローカルエクスペリエンス』を求めて来店されるお客様が増えています。信州の食材や文化に触れることを、価値として感じていただけるようになってきました。

特別な体験をしていただけるように、夜は提灯を持って、ヒカリヤの門からダイニングまでの小路をご案内しています。
栗原さん
栗原さん

料理だけでなく、この建物の佇まいや、しつらえ、おもてなしの一つひとつにもストーリーを込めることで、ヒカリヤの付加価値が表現されているそうです。

オブチ
オブチ
これからのビジョンをお聞かせください。
次世代の人たちは、環境問題やフードロス、伝統を守ることなど、様々な課題に向き合っています。東京から移住して農業を始める若者も増えてきました。私たちは料理人として、そういった方々としっかりつながり、新しい信州の食文化を創っていきたいと考えています。
田邉さん
田邉さん

ヒカリヤニシさんは信州を代表するレストランとして、未来を見据えて社会問題に取り組んだフランス料理をつくりつづけていきます。

 


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それでは!

ヒカリヤさん 公式HP

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